チケット転売は絶対にやめろ!バンドマンが鳴らした警鐘
はじめに
ライブに行きたいのに行けない。
先行抽選は全部落選。気づけばSNSや転売サイトに、定価の3倍、5倍、時には10倍の値段でチケットが並んでいる。
この光景、見飽きたという人も多いと思う。
だけどここで、もう一度はっきり言っておきたい。
チケットの高額転売は違法。絶対にやめろ。買うな。売るな。
この記事は、それを改めて強く言うための記事だ。
そして、この問題に対して自ら声を上げたミュージシャン──HEY-SMITHの猪狩秀平氏のYouTubeを紹介したい。
まず結論:チケット不正転売は「犯罪」です
2019年6月14日、「チケット不正転売禁止法」(正式名称:特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律)が施行された。
罰則は1年以下の拘禁刑、もしくは100万円以下の罰金、またはその両方。
「業者だけが対象でしょ?」と思っている人がまだいるが、それは大きな誤解だ。
個人であっても、反復継続の意思を持って、販売価格を超える値段でチケットを譲渡すれば、それは立派な「不正転売」。刑罰の対象になる。
さらに言えば、不正転売と知ってチケットを買う行為(譲り受け)も法律で禁止されている。
「売る側だけじゃなくて、買う側も違法」──これは本当に覚えておいてほしい。
転売ヤーから買うことは、転売市場に金を流し込むこと。
それは結果的に、次の公演でも自分が正規のチケットを取れない未来を作っているのと同じだ。
急に行けなくなった時はどうする?
「体調不良でどうしても行けない」
「仕事が入った」
そういう時はあるだろう。その時は公式リセールサイトを使ってほしい。
– チケトレ(日本の主要プロモーター協会が運営)
– 各プレイガイドの公式リセール**(ぴあ、イープラス、ローチケなどが提供)
これらは定価(もしくはそれ以下)での譲渡を基本としており、合法かつ安全。
行けなくなったチケットを、行きたい人の手に届ける──本来のチケットのあり方は、そこにある。
HEY-SMITH 猪狩秀平が業界の闇を告発した
ここからが本題の一つ。
2025年11月、大阪のパンクバンドHEY-SMITHのギタリスト/リーダーである猪狩秀平氏が、自身のYouTubeチャンネル『猪狩秀平の大阪のバンドマンチャンネル』で、チケット業界の裏側について語った動画が大きな話題になった。
動画の中で彼が語ったのは、主に2つの問題だ。
① 転売詐欺の実態
「譲ります」という装いで金だけ騙し取るチケット詐欺が、SNS上にあふれている現実。
猪狩さん自身が体験し、見聞きしたやり取りを元に、具体的に何が起きているかを赤裸々に語っている。
② 先行抽選の「操作」疑惑
これが特にネットで大騒ぎになった部分。
配給する側(つまりチケットを捌く側)が技術的にできてしまうこととして、以下のようなことが挙げられた。
– 特定の個人を当選させる/落選させることが可能
– 特定の年齢以下を全員当選/全員落選にすることが可能
– 特定の都道府県を全員当選/全員落選にすることが可能
「何回先行に申し込んでも落選し続けるのに、一般販売ではチケットが余っている」──ファンならピンとくるあの謎現象の正体が、ここにある可能性を指摘した。
この発言を受け、BMSG所属のアーティストNovel Coreさんも自身のXで「原価以上でチケットを”人に譲る”とか意味が分かんないし、人の興行で儲けてどうすんだよ」「マジでやっている奴らはちゃんと覚悟しておいた方が良い」と強く発信。
転売行為への警告を改めて広める流れが生まれた。
動画はこちら
▶ 猪狩秀平の大阪のバンドマンチャンネル(YouTube)
チケット問題の動画だけでなく、音楽業界のリアルがまっすぐ語られているので、音楽好きなら一度覗いてみてほしい。
なぜ猪狩さんの発言が重要だったのか
芸能事務所や大手レコード会社の人間が、この問題を大きな声で語ることは少ない。
取引関係、業界内政治、契約上のリスク──話したくても話せない事情が山ほどある。
でも猪狩さんは、大阪から自分のバンドで叩き上げてきた、独立性の高いインディペンデントなアーティストだ。
忖度しない。自分の言葉で、自分のリスナーに向けて、まっすぐ語る。
「ライブは、本当に観たい人が、正規の値段で、気持ちよく観られるべきだ」
彼のYouTubeから伝わってくるのは、その当たり前のことを、当たり前にしたいという願いだと思う。
HEY-SMITHは年間130本前後ライブをやる生粋のライブバンドだ。
ライブの現場を誰よりも見てきた人間が、ライブの入口であるチケット問題に声を上げた──これは無視していい話じゃない。
バンドファンである私たちができること
- 転売サイトで買わない。どれだけ欲しくても、定価を超えるチケットには手を出さない
- 転売サイトで売らない。行けなくなったら公式リセールへ
- 見つけたら通報する。各プレイガイドには転売の通報窓口がある
- 周囲に広める。「違法である」ことを知らない人がまだ多い
- 声を上げたアーティストを応援する。猪狩さんのように発信してくれる人がいる限り、業界は少しずつでも変わっていく
最後に
ライブハウスは、音楽にとって心臓みたいな場所だ。
そこで起きていることを、カネのために食い物にする人間がいる。
そして、そいつらに金を払うことで、結果として本当のファンが締め出されていく。
この悪循環を止められるのは、最終的には一人ひとりの選択でしかない。
- チケットは定価で買う。
- 行けなくなったら公式リセールで譲る。
- 転売ヤーから買わない。
これだけだ。これだけで、業界は確実に良くなる。
猪狩さんが動画で鳴らした警鐘を、ただの一過性の炎上ネタで終わらせたくない。
この記事が、その一助になれば嬉しい。
参考リンク
– 政府広報オンライン「チケットの高額転売は禁止です!」
https://www.gov-online.go.jp/article/201904/entry-8236.html
– 文化庁「チケット不正転売禁止法」特設ページ
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunka_gyosei/ticket_resale_ban/index.html
– 消費者庁「チケット不正転売禁止法について」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/white_paper/2020/white_paper_column_11.html
– 猪狩秀平の大阪のバンドマンチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC4XNTAzcBy2TJm8X8OH5VAw

